
宇宙旅行。それは、ひと昔前は夢のまた夢と思われる、非現実的な話でした。 しかし、技術革新のおかげで、その夢が現実になる時代がすぐそこまできています。 日本では、ZOZOの前澤社長が月に旅行する計画であることが話題になりましたよね。
でも、実際にいくらぐらいかかるのでしょうか? 今回は、日本の旅行会社のプランを調べてみました。
H.I.S.なら50~114万円で「宇宙体験」ができる
まず、旅行代理店の大手、株式会社エイチ・アイ・エス(以下H.I.S.)のプランをご紹介します。
H.I.S.は、PDエアロスペース株式会社、ANAホールディングと宇宙旅行をはじめとする宇宙輸送の事業化に向けて、資本提携をしています。 今後、本格的に宇宙ビジネスに参画していくと予想されます。
現状のプランは、いわゆる「体験」サービスで、実際に宇宙にいくプランはまだないようですが、今後は増えていくでしょう。
親子で学ぼう!宇宙ミッション体験 in NASA アメリカ・オーランド7日間
NASAでの宇宙ミッション体験や、ケネディ宇宙センター見学、JAXAへの訪問と、宇宙研究の現場を満喫できるコースです。旅行には専門家が同行し、わかりやすく解説しますので、深く楽しく宇宙を学べるとのこと。 ファミリーの方をターゲットにしているようです。
【主な特徴】-
- 旅の前後も含めて学べるほかにはない「特別なワクワクの宇宙体験ツアー」
- ケネディ宇宙センターでのNASA宇宙ミッション体験に参加したうえで、修了証がもらえる
- 公益財団法人日本宇宙少年団のスタッフが日本から同行
- H.I.S.現地支店の24時間サポート
【費用】
528,000円~558,000円
現役宇宙飛行士も訓練する星の街「スターシティ」で本格的訓練体験!ロシア6日間
実は宇宙飛行士になりたかった、というあなたに最適なプログラムです。-
- ソユーズ操縦
- 宇宙服・宇宙食の講習
- 遠心加速器で重力耐久訓練や不時着を想定したサバイバル訓練
など、本格的な宇宙体験ができます!宇宙に行く準備をしてみませんか?
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- ソユーズ宇宙船でISSへ接近し、ドッキングするまでの講習を受けて、その後シミュレーションを体験。
- 回転椅子に座って首を前後左右に振りながら2秒に1回の回転を10分間、次に反対方向に10分回ります。これは「宇宙酔い」を予め地上で経験させておくための訓練です。
- 宇宙から帰還する際、想定外の状況におかれる場合があります。その時に慌てないための訓練であると同時に、状況判断や身体能力、リーダーシップなども計る場となります。
【費用】
999,000円~1,149,000円
約3000万で宇宙空間に行けるクラブツーリズム
宇宙を体験できるプランを提供するH.I.S.に対して、実際に宇宙空間にいけるプランを提供しているのがクラブツーリズム。アメリカの宇宙旅行専用港(スペースポートアメリカ)から出発する、合計約2時間の宇宙旅行に行けます。
専門用語では、「弾道宇宙飛行」(英語ではSuborbital Space Flight)と呼ばれるもの。宇宙空間(高度100キロを超える空間)に到達し約4分間滞在、無重力体験はもちろん、眼下に広がるの地球を見て、楽しむことができるプログラムです。
8名乗り(乗客6名+パイロット2名)の宇宙船「スペースシップ2」に乗って、宇宙に滞在します。宇宙滞在を楽しんだ後は、大気圏に再突入し、グライダー飛行で元の宇宙港に戻ってきます。
宇宙に行く前に、3日間の準備訓練があります。主な内容は-
- レクチャー
- 同乗するパイロットや他の乗客と一緒の実技訓練
- 専門医の健康診断
などで構成されます。
実技訓練は、実物大の擬似宇宙船や、専門のシュミレーターを使っての各種訓練が中心となる予定です。健康診断は、現地だけでなく国内で宇宙旅行申込後に米国の専門医に問診表を提出いただく事前確認もあります。
すでに世界中で約700名の方が支払いを済ませ、申込済みです。約3分の1はアメリカ人、続いて、イギリス人、カナダ人、オーストラリア人などのようです。現時点では、具体的なサービズの開始時期は公表されていません。
【費用】 25万米ドル(1ドル120円換算で3,000万円)となります。
宇宙はすぐそこに
手軽な宇宙体験から本格的な宇宙旅行まで、多岐にわたるプランが用意されていることがおわかりいただけたかと思います。今後は技術革新も進み、より安く、より快適なプランが生まれてくることと思います。とはいえ、いきなり数千万円もするプランにチャレンジするのは、なかなか難しいですよね。まずは、気軽に宇宙体験ができるイベントに参加することからはじめてみることをオススメします。